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【もうお客に振り回されない!】理想の顧客「ペルソナ」が成功を連れてくる

あなたの商品やサービスを買ってくれる人はどんな人ですか?
その人は、理想的なお客さまですか?

突然ですが、あなたは、何らかの志を持ってそのお仕事をしていると思います。
こういうものがあったらきっと喜んでもらえる。
こういうサービスがあったらきっと人を笑顔にできる。
そんな理想が、ありますよね。

ではあなたの商品やサービスは、誰に買われているでしょう?
あんな人やこんな人、これまでに買ってくれた人の顔を思い浮かべてみてください。
もちろん、買ってくださるお客さまはどんな人でもありがたいのだけれど、

  • もう少し違う人をお客さまとして想定していた
  • 思ったほど売れなくて効率が悪い

なんてことはありませんか?

もし、あなたの中にそんなモヤモヤがあるとしたら、ターゲットの設定が甘いのかもしれません。

この記事では、規模の大小に関わらずビジネスを成功させるのに必須と言われている「ターゲット」と「ペルソナ」とは何か、その違いや効果的な設定方法についてお伝えします。

「誰が買ってくれるのか」深く深く考えよう

「お客様は王様である。しかし、王様の中には首をはねられた奴も大勢いる。」

三谷幸喜さん脚本のドラマ『王様のレストラン』の有名なセリフです。

あなたのお客さまにはさすがに首をはねられるようなヒドイ人はいないと思いますが、「この人に喜んでもらえてすごく嬉しい」と思えるお客さまと、「買ってもらえるのはありがたいけど、思っていたのとちょっと違うなあ」というお客さまがいるかもしれません。

理想的なお客さまが来てくれるようになったら、嬉しいですよね。

ペルソナとは、一言で言うと「あなたの理想のお客さま」です。
「理想のお客さま」とは、あなたが喜ばせることができて、相手もあなたに感謝してくれるような、よい関係を結べるお客さまのことです。

あなたの商品やサービスは、誰かの何らかの問題を解決したり、喜んでもらうためにありますよね。

ここでちょっと想像してみてほしいのですが、誰かがあなたに誕生日プレゼントをくれるとして、あなたのことをよく知っている人から「私(僕)のこと、よくわかってるなあ!」と感心するものをもらう場合と、「センスは悪くないし、気持ちは嬉しいけど、私(僕)はちょっと使わないかなあ…」ということになる場合がありますよね?

これが、あなたが「理想のお客さま」について考えるべき理由です。
あなたの商品やサービスを「私(僕)のこと、よくわかってるなあ!」と思って受け取ってもらえる人が、理想のお客さま
となるのです。

商品やサービスの場合は、プレゼントするわけではなくお金を出して買ってもらわなくてはならないので、当然、ハードルは上がりますよね。だから、あなたの商品やサービスをお金を出してでも買いたいと思う人はどんな人なのか深く深く考える必要があるのです。

そういう人が自然と集まってくるようになれば、

  • もう少し違う人をお客さまとして想定していた
  • 思ったほど売れなくて効率が悪い

という悩みは解消されるはずです。

「商品は個人へのプレゼントとは違う」と思うかもしれませんが、何かを買う時、「これ欲しい!」と思って買うお店と、「まあ、これでいいか」と思って買うお店、どちらを大切に思うかは、言うまでもないですよね。

「まあ、これでいいか」のお店は競合に負けますが、「これ欲しい!」のお店は負けません。
そして「これ欲しい!」を作るためには「その他大勢が好きそうなもの」ではなく「その人が好きそうなもの」になっていると強いのです。だから、あなたの商品やサービスを「これ欲しい!」と思ってくれる人のことを、徹底的に考える必要があるんです。

ペルソナは「ターゲット」とどう違う?

ここまで読んで「それってターゲットを決めるってことじゃないの?」と思ったかもしれません。
それは正しいとも言えるし、間違っているとも言えます。
「ターゲット」というのは、あなたの商品やサービスを買ってくれる、より広めの層のことです。ここでは「ペルソナ」と「ターゲット」の違いについて、主婦が開いたパン屋さんを例に考えてみます。

ターゲットとは

ターゲットは、あなたの商品やサービスを魅力的に思う可能性がある人たちのグループです。年齢や性別、住んでいる場所、所得レベルなど、いくつかの共通した属性を持つ人たちでグルーピングされます。

たとえば…

パン作りが得意な主婦・さやかさんがパン屋さんを始めるとします。さやかさんは地元の食材を使った惣菜パンをメインの商品として提供したいと考えてます。ターゲットは「同じ市内に住む」「30〜40代」「子どもがいる」「共働き家庭」「家族の健康に気を使う」「忙しいので手軽に食べられるものが欲しい」人たち、と考えます。これがターゲットです。

ペルソナとは

ペルソナは、ターゲットの中の具体的な架空の個人です。こちらは、まるで実在する人物かのように、名前、年齢、職業、住居、趣味、興味のあること、生活スタイル、購買行動など、具体的に詳細に、どういう人物かを思い浮かべます。

たとえば…

ユキさんは35歳で、さやかさんのお店から車で数分の場所の一戸建てに住む、小学校低学年と幼稚園児の2人の子どもを持つ母親です。彼女は歯科衛生士として働いていて、忙しい日々を送っています。それでも家族の健康のために、毎日料理を頑張っています。夫が飲み会に行く日や、休日のランチは、楽に用意できるものにしたいですが、いつも決まったスーパーのお弁当などになってしまい、飽きてしまっています。また、週末は子どもたちが思いっきり遊べる場所を求めて、家族で車で出かけることが多いです。目的地に着くまでに子どもがお腹をすかせてしまったり、帰りに遊び疲れて寝てしまい、夕飯を食べられなかったりするので、コンビニのパンで済ませがちですが、子どもたちの健康が気になっています。

こういう人を想定すると、さやかさんのパンが役に立てそうです。これがペルソナです。

ターゲットとペルソナはなぜ両方必要なの?

ターゲットとペルソナは、似ているようでいて、実は役割が全く別です。

ターゲットは言い換えると、あなたの商品やサービスを提供する市場です。あなたの商品が届く範囲、喜んでもらえる範囲を想定するのが、ターゲットを決めるということです。
全く市場が無かったり、ニーズはあっても売れない距離だったりすると、ビジネスが成立しないですよね。なので、これを考えるのはもちろん必須です。

一方、ペルソナは、「どうしてもこれが欲しい」と思ってもらう商品やサービスを作るため、あるいは、そう思ってもらえるような「刺さるメッセージ」を作るためのものです。

お客さまが何かを買う時、今はAmazonだって競合なのは、あなたもよく知っていますよね。
立地の良さや価格の安さで勝負するのが難しい田舎の小規模事業者にとって、「やっぱりあなた(のお店)から買いたい」と思ってもらえるようなお店づくりのために、ペルソナとターゲットは両方をセットで考える必要があるのです。

ペルソナを設定しないとどうなる?

ペルソナの重要性がわかったとして、いざ具体的に考えようと思うと、けっこう大変です。
架空の人物のことをこと細かに想像するって、たいていの人には難しいです。
なので、ここを適当にして商品づくりやマーケティングを始めてしまう人が多いのです。

ではペルソナを設定しない、もしくは設定が甘いと、どういうことが起きるのでしょう?

せっかく作った商品がお客さまの期待に合わない

先ほどのさやかさんが、健康志向の家族のために良質なお肉と生野菜をたっぷり挟んだサンドイッチを作ったとします。材料は上質だし、味もとても美味しいものです。ところが、小さい子どもは生野菜があまり好きではありません。それに、こういうサンドイッチは食べるのが難しくてこぼしてしまうので、子育て家庭の人はさやかさんのパンを「いいな」と思ってはいても、実際には買わない、ということが起こりえます。子育て家庭の人の生活を詳細に思い浮かべていれば、避けられた失敗かもしれません。

せっかく発信した内容を読んでもらえない

さやかさんはパンの材料にすごくこだわっているので、それが自分のお店の強みだと思い、「この酵母を使うとどんなことがよいのか」「市販のパンとの栄養素の比較」など、詳しい内容をSNSで発信しました。子育てをしている健康志向のお母さんはそういうことに興味はありますが、毎日忙しいので、そこまで詳しい内容を気にする余裕がなく、さやかさんのお店のSNSをフォローしていても、投稿はあまり見ていませんでした。結果、いつも買い物をしているショッピングモールのパン屋さんでついでにパンを買っていました。

商品が売れない

さやかさんがどんなに良いものを作っていても、また、ターゲットがそれを買う可能性は十分に考えられたとしても、実際の生活の中でのニーズと微妙に合っていないと、「あなたの商品を選んでもらう」理由が生まれないのです。
こうなると、商品づくりにかけたあなたの思いも労力も資金も、全部無駄になってしまいます。そんなことには、絶対になりたくないですよね。

あなたの渾身の商品を「こんなものが欲しかった!」と言ってもらえるようにするために、ペルソナを設定することが役に立つのです。

ペルソナを考えることでお客さまの視点に立とう

さやかさんのような失敗が、ビジネスではありがちです。
さやかさんが悪いわけではありません。
そのくらい「他の人の視点に立つ」というのは、デリケートで難しいことなのです。

でもきっとあなたにも「あの人のことなら、何を考えているかだいたいわかる」っていう人がいますよね?

昔からの親友だったり。
パートナーや子どもだったり。
あるいは、ずっと応援しているアーティストだったり。

なぜその人のことならわかるかというと、その人のことをよく知っているからですよね。
その人のことをよく知っている状態になれば、何をしたら喜ぶか、逆に何をしたら嫌がるか、よくわかるようになりますよね。

ペルソナを考えることは、あなたの商品を買ってくれる人のことを知ることです。

ペルソナは架空の人物と言いましたが、もしもあなたに実際に想定するお客さまがいるなら、その人に直接インタビューをしてもいいのです。
大事なことは「相手を知る」こと。そのためにペルソナを設定する、と考えてください。

せっかく、労力や資金を注ぎ込んで商品やサービスを作るのだから、あなたも嬉しい、お客さまも嬉しい、そんなWin-Winの関係を作りたいですよね。

そんな状態を目指して、あなたのお客さまを知ることから始めましょう。

ペルソナの設定の仕方

ペルソナの重要性がわかってもらえたでしょうか?
ここでは、あなたが実際にペルソナを設定しやすいように、考えるべき項目をリストアップしておきます。

  • 年齢
  • 性別
  • 家族構成
  • 住んでいるところ(地域、住所、持ち家か賃貸か、など)
  • 職業(内容、役職、就業年数など)
  • 収入、貯蓄状況
  • 学歴
  • ライフスタイル(起床・就寝時間、通勤時間、勤務時間、休日の過ごし方など)
  • 性格、価値観
  • どんな友人がいるか
  • 趣味
  • 興味があること
  • 不満や悩み
  • 夢や理想的なライフスタイル

けっこうたくさんありますね!笑
特に最後の「不満や悩み」「夢や理想的なライフスタイル」は重要です。
あなたの商品やサービスは、この人の「不満や悩み」を解決し、「夢や理想的なライフスタイル」を実現するためのものだからです。
ちょっと大変かもしれませんが、ここをしっかりやっておくと、ふだんの商品づくりやSNSの発信で困った時に、迷走しないですむようになります。

理想的なお客さまとの関係を目指して、ペルソナ作りに取り組みましょう!